仙台育英高校野球部を夏の甲子園で初優勝に導いた、須江航(すえわたる)監督。
東北勢初の甲子園優勝で生徒と密に関わるチームづくりなど、選手の信頼も厚い監督ですね。
- 須江航監督の経歴や学歴!
- 指導方法や性格がアツい?
優勝後の須江航監督の感動インタビュー全文も紹介していきます。
須江航監督の経歴
須江航監督の経歴はこちら。
- 2006年:仙台育英学園の秀光中学野球部の監督に就任
- 2018年1月:仙台育英高校野球部の監督に就任
- 2022年8月:夏の甲子園で仙台育英高校を優勝に導く
指導されていた秀光中学、仙台育英高校の実績も確認しましょう。
*秀光中学の実績*
2014年:全国中学校軟式野球大会優勝
2016年:全国中学校軟式野球大会(ベスト4)
2017年:全国中学校軟式野球大会(ベスト4)
*仙台育英高校の実績*
2018年:全国高校野球選手権大会(2回戦)
2019年:全国高校野球選手権大会(ベスト8)
2019年:国民体育大会(ベスト4)
2019年:明治神宮野球大会(高校野球)(ベスト8)
2020年:春のセンバツに選出も、コロナの為中止
軟式野球部の監督に就任し、当時弱小だったチームを5年で全国大会に出場させ、2014年には全校優勝も果たしています。
指導者としての実績を積まれ、2022年、夏の子甲子園で仙台育英高校を優勝に導きました。
須江航監督の学歴
須江航監督の中学から大学までの学歴はこちら。
- 埼玉県鳩山町立鳩山中学校
- 私立仙台育英高校
- 私立八戸学院大学
埼玉県出身の須江航監督は小学2年生の時に野球を習い始めました。
高校は野球の名門校で有名な仙台育英高校に進学しています。
高校、大学時代について、詳しくみていきましょう。
須江航監督の出身高校
須江航監督の出身高校は私立の仙台育英高校です。
須江航監督は地元埼玉から野球の強豪校である、仙台育英高校野球部に入部しています。
当時の指導者は佐々木順一朗前監督。
野球選手や甲子園を夢見て仙台育英に入学されましたが、須江航監督は高校2年生の秋に選手として野球を続けることを断念し、高校3年生の時に甲子園の記録員としてベンチ入りしています。
実は仙台育英では各学年から1人、選手を辞めて学生コーチにならなければならないルールがあるそうです。
当時、誰も立候補する人がいなかったので、須江監督が手をあげたのだとか。
当時から仙台育英野球部は選手のレベルが高く、 公式戦はおろか、練習に参加したこともなかったそうです。
「高校では完全に補欠でした。自分でもなかなかの補欠っぷりだったと思います」
と須江航監督は、高校時代を振り返っています。
そんな悔しい思いから、「どうすれば試合に出れるのか?」「データを元にしたトレーニング」などの研究するようになったそうです。
須江航監督の出身大学
須江航監督の出身大学は私立の八戸学院大学です。
八戸学院大学の偏差値は39~48でした。
須江航監督は大学入学後、野球部に入部され、学生コーチを務めています。
八戸大学硬式野球部として1981年に創部し、2001年春季リーグ戦では初優勝を果たしています。
2004年には大学選手権ベスト4に入り、それ以降はコンスタントに優勝を重ね、プロ野球選手も輩出している野球の強い大学です。
- 塩見貴洋選手
- 大道 温貴選手
- 秋山 翔吾選手
なども八戸大学出身でした。
大学卒業後は地元の埼玉県で高校教師になろうと思われていましたが、恩師の佐々木順一朗氏に誘われ、仙台育英高校の系列校の秀光中学校に着任されました。
須江航監督の指導方法は?
須江航監督の指導方法は『走姿顕心』をテーマに指導されてきました。
「走姿顕心」とは、「走る姿にその人の心があらわれる」という意味があります。
さらに、情報科の先生でもあるので、データを重視した指導をされています。
須江監督は、定期的に選手たちのプレーを細かく計測し、測定結果はPDFにしてチーム内で共有。
現状を1人ひとりに説明し、目標を設定をし、練習試合では1ヵ月先まで先発ローテーションが決まっているんだとか。
「全力疾走とカバーリングはゲームを勝ちきる野球の本質」と語られています。
さらに、『やると決めたらやりきる!』という精神的な強さの大切さも指導されています。
フィジカルだけでなく、メンタル面も重視した指導方法のようですね。
須江航監督の性格がアツい?
須江航監督の性格は選手への思いやりがアツいと言えます。
スポーツ紙担当の記者も、
「素顔は熱い人です。昨年の夏、全国制覇を狙いながら宮城県大会4回戦で敗れると『監督の私の責任だ』と涙を流しながら選手に謝罪。今夏の県大会準決勝で対戦するはずだった仙台南が新型コロナの蔓延で出場辞退すれば、『一緒に戦いたい』と同校のスクールカラーであるオレンジの腕時計をはめて甲子園入りしたんですよ。相手チームを含め、常に選手のことを考えている監督です」
引用元:FRIDAY
選手思いで選手からの信頼も厚く、主将の佐藤悠斗選手も「人として尊敬できる」と語られていました。
インタビューでも、
- 丁寧な受け答え
- 対戦相手に敬意を持った話し方
- 選手を褒める言葉
- 選手を気遣う言葉
などが頻繁に出てきます。
野球にアツい思いがあり、選手や周りをよく見た視点からのコメントが印象的ですよね。
野球が好きで、選手のことを考え、『1人ひとりの性格や状況に合わせた指導や見極めることができる根気強い性格』をお持ちだと感じます。
須江航監督の優勝インタビュー全文!
2022年の夏の甲子園で初優勝を果たした仙台育英高校野球部ですが、須江航監督のインタビューは本当に感動しましたね。
インタビュー全文と三年生へ送る言葉の動画を合わせて紹介します。
長くなりますが、インタビュー全文です。
(アナウンサー)初優勝おめでとうございます。
(監督)宮城のみなさん、東北のみなさん、おめでとうございます!
(アナウンサー)ゲームセットの瞬間、少し目元をおさえていらっしゃいました。どんな思いですか?
(監督)100年、開かなかった扉が開いたので、多くの人の顔が浮かびました。
宮城のみなさん、東北のみなさんの夢、かないましたね? 準決勝を勝った段階で、本当に東北や宮城のみなさんからたくさんのメッセージをいただいて、本当にアツい思いを感じていたので、それに応えられて何よりです。
(アナウンサー)打順2巡目に入ったところから、相手の変化球を積極的に振っていったようでしたが、どんな狙いでしたか?
(監督)前半は(下関国際の)古賀君もすごい良いピッチングをしてたので、焦りはありませんでしたけど、本当に翻弄されている感じでした。 でもここまで、宮城大会の1回戦からつちかってきた、今年の選手のできること、自分たちが何をやってきたのか、本当に立ち返って、選手自身がよくやってくれたと思います。
(アナウンサー)強力な投手陣5人を擁して、この甲子園でも継投で優勝まで至りましたね?
(監督)今日は本当に斎藤(蓉)がよく投げてくれて。でも県大会は投げられない中でみんなでつないできて、つないできて、最後に投げた高橋も、今日投げなかった3人のピッチャーも、スタンドにいる控えのピッチャーも、みんながつないだ継投だと思います。
(アナウンサー)今年の3年生は入学した時から、新型コロナウイルスの感染に翻弄されてきました。それを乗り越えての優勝。3年生にどんな言葉をかけたいですか?
(監督)入学どころか、多分、おそらく中学校の卒業式もちゃんとできなくて。高校生活っていうのは、僕たち大人が過ごしてきた高校生活とは全く違うんです。 青春って、すごく密なので。 でもそういうことは全部ダメだ、ダメだと言われて。活動してても、どこかでストップがかかって、どこかでいつも止まってしまうような苦しい中で。でも本当にあきらめないでやってくれたこと、でもそれをさせてくれたのは僕たちだけじゃなくて、全国の高校生のみんなが本当にやってくれて、
例えば、今日の下関国際さんもそうですけど、大阪桐蔭さんとか、そういう目標になるチームがあったから、どんな時でも、あきらめないで暗い中でも走っていけたので。 本当に、すべての高校生の努力のたまものが、ただただ、最後、僕たちがここに立ったというだけなので、ぜひ全国の高校生に拍手してもらえたらなと思います。
引用元:日テレNEWS
「青春って、すごく密なので」という言葉が胸に響きました。
コロナの影響で思うように練習や試合はできない高校生活、本当に選手たちは大変だったと思います。
生徒思いの素晴らしい監督だと感じましたし、本当にみんなの努力の賜物だなと感動しました。
須江航監督の人柄が伝わってきますね。